尾瀬
先日、私はいつもの温泉に父と出掛けた。
お風呂から上がると、たまにお客さん同志、おしゃべりをすることがある。
人生の先輩方から色々なお話を伺える。
そのお方は山登りが大好きとおっしゃっていた。
77歳で、もう山にはいけなくなっちゃったよ、と残念そうにしてらした。
山の魅力はなんですか?と私は聞いて見た。
「尾瀬には行ったことある?」
「私ないんですよ。恥ずかしくて。」
私は尾瀬の玄関口と呼ばれている群馬県沼田市の出身。生まれて育った。
その方は、昔、山小屋に住み込みで勤めていらした。
ニッコウキスゲがとっても綺麗、と教えてくださった。
星もすごく綺麗に見えるんだそう。
沼田市に住んでいるだけでも星は割とよく見える方ではあるけど、比にはならないほどなんだそうだ。
空気が澄んでいる、ということ。いい酸素も吸える、ともおっしゃっていた。
父は行ったことあるかな?早速聞いてみた。
「仕事で行ったよ。」
「え!そうなんだ!」
「じゃあ水芭蕉みた?」「みた」
「星が綺麗だって言ってたけどみた?」「みたよ。」
「玉原(たんばら)なんて比じゃないって言ってたけどわかる?」「わかる。」
「そーなんだぁー。」
なんでも山小屋を作る仕事だったそうで。どこの山小屋かはわからないですが。
機会があったら行ってみたい場所になった。