punimaruko157のブログ

主に急逝してしまった兄の話。

お風呂

「お父さん、お風呂入ってるの?」

「うん。入ってるよ。」

「どのくらいの頻度で?」

「うーん、週に2回くらいかな。」

 

私はこの会話から、父は家のお風呂に週2回入っているのかと思った。

 

ある父との動画を撮ってみてわかった。

話をしているとき、ずっと背中を掻いたり肩をかいたり。

初めてそこで気づきました。

 

「お父さんお風呂に入ったのいつ?」

「お風呂…葬儀屋で入ったっぺ。あれっきり入ってねぇ。」

!!!

「お父さん、温泉行く?ってこないだ言ったよね?!」

「わりぃと思って…」

………

 

またさらにある日。

「お父さんさ、お兄ちゃんが倒れる前はお風呂はどうだったの?」

「週2回、望郷(沼田にある日帰り温泉です。)とか行ってた。」

兄が連れて行ってたというじゃないですか。

なんだ、めっちゃ大事にしてたんじゃん。お父さんを。

知らなかった事実。またお兄ちゃんの大きいところをみた。

ていうか…どんだけ家族好きなのよ。

 

「お兄ちゃんは待ってた。」

「なに、一緒に入って背中流すとかはなかったの?」

「うん。」

「昔みたいに一緒に入りたかったいねぇ。」

「そうだいなぁ。」

家には昔、お風呂がついていなくて、近所にあった銭湯に通っていた。

ちなみに、その銭湯は私が小学校4年くらいに廃業となって、今では月極め駐車場になっている。

寂しい限りだ。

 

ちょっとさぁ、たまには一緒に入ってあげなさいよ、お兄ちゃん。

そういえば、兄がこんなことを言っていた。

「銭湯でさぁ、あちぃから水をじゃーって入れたらさ、(知らない)おじさんにばこーんって。

(ぶたれたらしいです。)」

その時は父親は一緒だったのかなぁ?どうだったのかなぁ?

 

兄はほとんどシャワーで済ます人で、風呂桶も使わず湯沸かし器も使えなそうになっていた。

もしかするとお風呂はそんなに好きではなかったのかもしれない。